人間関係の4つのスタイル

 対人関係において、人は相手や状況によって、「非主張的」「攻撃的」「非主張的 - 攻撃的」「アサーティブ」の4つのスタイルを使い分けると言います。
 自分が普段、どんなスタイルを取る傾向にあるのか知っておくことは、コミュニケーションの改善に貢献するかもしれません。

 そこで、人間関係の4つのスタイルについて、スタイルの特徴、考え方、行動について、簡単に説明していきましょう。

・非主張的(NA)―― I am not OK, you are OK.
 自分の考えや感情を抑え、他人に合わせて行動するスタイルです。
 自信がなかったり、自分の本心がわからなかったりして、内面に不満や悩みを多く抱えています。
 非主張的な言動を続けていると、神経性の頭痛や肩こり、胃痛などの心身症やうつ状態になるか、あるいは、欲求不満がたまり、突然怒りを爆発させてしまいます。

・攻撃的(AG)―― I am OK, you are not OK.
 自分の意見や感情は表現するものの、相手のことは考慮しないスタイルです。
 自分は常に正しいと思っていたり、考えは人により異なると知らなかったり、常に勝ち誉められるべきと信じていたり、常に自分を優先してほしいと考えていたりします。
 攻撃的な言動を続けていると、満足をしていても時が経ったあとに後悔したり、周囲の人から敬遠され、孤立したりします。

・非主張的 - 攻撃的(NAG)―― I am not OK, you are not OK.
 自分自身を、言語的にはっきり表現せず、非言語的手段で、その場の状況を妨害するスタイルです。
 「頼まれたから、しぶしぶやるのだ」と考えていたり、相手と向き合うのを怖れていたり、責任を取らずにマイペースで進もうと考えています。
 非主張的 - 攻撃的な言動を続けていると、自尊感情や自己信頼と言った自信が減少し、人間関係をこじらせてしまいます。

・アサーティブ(A)―― I am OK, you are OK.
 自分の欲求や感情を率直に、相手の権利を侵害しないように表現するスタイルです。
 自分と相手の権利を尊重し、相手の主張や意見を大切にして歩み寄ろうとし、自分の言動に責任を持ちます。
 アサーティブな言動を続けていると、自尊感情が高まり、相手と肯定的な人間関係を築くことができます。
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