雑談力と会話力のバンドエイド

 コミュニケーションが足りないとお悩みのあなたへお送りする、コミュニケーション力を向上させるとっておきの9つの提案。
 レベルが低いものから取り組んでみることをお勧めします。

きく
Lv1 @ストロークとして、丁寧に相づちをうつ。
Lv2 A「天気」と「カレンダー」の話で、相手の人柄を知る質問をする。
Lv3 B沈黙に陥った時は、相手を待つ
話す
Lv1 C関係の懸け橋を作るために、挨拶をする。
Lv2 D自分にまつわるささやかな話をして、話題を提供する。
Lv3 E「ゆるい日常系四コマ漫画」風のネタをネタ帳にストックする。
行う
Lv1 F自分への観察力を上げる毎朝五分の深呼吸
Lv2 G背筋を伸ばしながら、一度に一つの動作をするようにする。
Lv3 Hお辞儀とドアの開け方とコート&ジャケットの着脱

 きく Listen,Ask

Lv1 @ストロークとして、丁寧に相づちをうつ。

・意外にしっかり話を聴けている人はいませんので、聞き上手は希少価値があります。
・「聞く」とは「反応を返すこと」です。口だけではなく、テニスのラリーにおいてストロークでボールを相手の打てるところに返すように、全身で反応してみましょう。
・まず、相手の感情がプラスかマイナスかを判断し、それから細かい所まで反応するようにします。最初に、
「ポジティブな反応(例:それはよかったですね!)」と、
「ネガティブな反応(例:それはきついですね!)」
 の二種類を作っておき、それらで確実に反応を返しながら、徐々にリアクションに具体性を持たせ、細かい感情に対応するようにしていきます。
・キーワードのおうむ返しだけでも、気持ちを込めて発言すれば通じます。

Lv2 A「天気」と「カレンダー」の話で、相手の人柄を知る質問をする。

・たとえ時代が細分化の時代でも、どんな人とでも、「その場の天気」と「カレンダー(曜日)」の話は共通してできます。
・たとえば、「今日の天気」から、一歩踏み込んで、
「今日は暑いですね。自分は〜〜なので、××なんですよ」
 とエピソードとそれに対する自分の感想(気持ち)をコンパクトに伝えてみましょう。
・「○○さんは、こんな雨のとき、〜〜だから、××でしょうね」
 と具体的なかたちにしてから相手に話を振ることもできます。このとき、「××でしょう(ね)」と仮定あるいは予想の形で発言すると、相手から話をしてくれる可能性が上がります。

Lv3 B沈黙に陥った時は、相手を待つ

・雑談や会話で沈黙に陥った時は、最初に五秒待って、相手が話し始めるのを待ちます。
・相手が話しださなかったら、直前とは異なる共感の「××でしょう(ね)」を伝えましょう。
・あるいは、「相手が今までにした発言」の中から、
「○○さんは、……のとき〜〜でしょうね(ですか)」
 と、具体的な形の話題を共感なり質問なり、提供してみてください。
・話題を提供したり、共感した後は、また5秒待ってみましょう。

 話す Talk

Lv1 C関係の懸け橋を作るために、挨拶をする。

・自分から進んで挨拶やねぎらいの言葉を発しましょう。
・その後、余裕があれば、「天気」や「曜日」について話題を提供し、自分の天気にまつわる微笑ましいエピソードを話してみてください。
・反応の悪い相手や苦手な人には、
「自分はそう思うのです、それではまた」
 と言って会話を切り上げ、少しずつ、日を変えて声をかけるようにしてみましょう。

Lv2 D自分にまつわるささやかな話をして、話題を提供する。

・自分が話し手になったら、「……なので××でした」と、事実を述べた後に自分のそれに対する感想(気持ち)を述べ、相手の反応を待ちます。
・話は具体的に、短めに。大切なのは、「情報や知識溢れる話をすること」ではなく、「エピソードを以て、間接的に自分の人柄を伝えること」です。
・感想や感情は「ちょっとしたささやかな気持ち」で充分で、ドラマ性よりも四コマ漫画風味を目指しましょう。

Lv3 E「ゆるい日常系四コマ漫画」風のネタをネタ帳にストックする。

・自分が話し手になった時のために、ここ一週間の「うれしかった」「少し腹が立った」「くやしかった」などの感情を伴ったエピソードをメモしておくと心強いです。
・「少し笑えるダメな話」も明るく話すことができたら、十分通用するネタになります。
・ネタの面白さに関しては、実体験に勝るものはないことと、表現力は表現の場数に比例するので、他人と積極的にかかわりを持つようにしていきましょう。

 行う、ふるまう Do

Lv1 F自分への観察力を上げる毎朝五分の深呼吸

・毎朝、五分間、呼吸以外のことをやらないでいましょう。そして、その間は呼吸のことだけを考えてみてください。丹田からの深呼吸だと少しは楽です。
・呼吸から注意がそれたら、その都度呼吸を深くして、呼吸に集中を取り戻します。
・「呼吸し続けている自分」や、「なかなか呼吸に集中できない自分」を俯瞰した視点で意識できればOKです。
・自分の振る舞いに関して、セルフモニタリングができないと自分を変えるのは非常に難しいので、本当は九つの提案の中でいちばん基盤となるものです。

Lv2 G背筋を伸ばしながら、一度に一つの動作をするようにする。

・きれいな身のこなしは、背筋を伸ばし、指先まで注意集中力を注ぎ、指先をそろえるところから始まります。
・また、せめて人前では、一度に一動作だけ行うようにしましょう。「移動しながらお辞儀」といった、「ながら動作」をやらないように注意しましょう。
・相手がいる動作の場合、そっぽを向かないで相手に視線を向けるようにしましょう。
・「おはようございます」と「お疲れ様です」を、発言した人のほうを向いて言えていますか?

Lv3 Hお辞儀とドアの開け方とコート&ジャケットの着脱

・お辞儀は頭から背中が直線になるように行い、会釈は15度曲げて4〜5メートル先に視線をやり、頭だけで行わないようにします。普通礼(30度、2〜3メートル)、敬礼(45度、1メートル)は()の中の通りです。
・ドアはノックを三回(※)してから、「どうぞ」と言われてから入ります。部屋に入るときは相手に完全な背面を見せず、斜め後ろの姿を見せるようにし、ドアで音をたてないようにします。

(※就活のサイトには2回もあり、ビジネスマナーでは4回もあり、よくわかりません。)

 参考文献
「誰とでも15分以上 会話がとぎれない! 話し方66のルール」
 野口敏(著),すばる舎
「DVDで学ぶ! できる人のビジネスマナー」
 内藤 京子 (著) ,西東社
「スタンフォードの自分を変える教室」
 ケリー・マクゴニガル (著), 神崎 朗子 (翻訳),大和書房



 TEXTトップへ inserted by FC2 system